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漆の劣化について

 漆は総合的に見てとても耐久性の有る塗料ですが、やはり他の塗料と同様に長年のうちには劣化していきます。
 特に、紫外線には強い劣化作用がありますので、文庫や飾り皿などの漆の装飾品は室内でもあまり長期に出したままにしておくのは好ましくありません。模様替えを兼ねて時たま交換するのが長く楽しんでいただくコツといえます。

劣化を見分けるポイントは

漆の塗膜としての性質が維持できないほど劣化すると、濡れ布巾でさっと拭いた程度で茶色の汚れが付いてきます。これは、変質した漆が落ちてきているわけで、かなり劣化の進んだ状態です。
 劣化の始まりには、なんとなく艶が落ちてきて、良く観察すると小さな水はねのシミのようなものが塗りの表面に出始めます。これを汚れと思って強く拭いたり磨いたりすると尚表面を痛めますので、そっとからぶき程度にしておきましょう。
蒔絵などがある漆器は丸ごとの塗り直しはできませんが、木地や下地に傷みがなければ劣化した塗面の修理(養生)は可能です。長く使いたい大事な品などは、そんな場合、傷みが目立たない早い時期に修理してしまうことが大事なポイントです。